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終了後ビデオ撮影のため楽屋(屋上にある小さな小屋)をたずねた。マザー・スペリアーのベース、マーカス・ブレイクと彼の義理の兄だという青年、ギターのジム、そしてウェインの4人がいた。我々夫婦がウェインの客であることをすかさず見て取り、ジムはさっと席をはずした。ウェインが私を「マッスル・ミュージックの日本での代理人」などと過分な紹介をしてくれたために、マーカスと彼の兄は興味深そうに留まっている。下の写真の真中がマーカス。
この時ビデオに収めた映像は追ってアップするつもりである。(当ウェブサイトのディジタル・コーディネーター [a.k.a. 夫] が数週間不在で、彼に手伝ってもらわないと私にはできないのだ。)
ボトム・オブ・ザ・ヒルはライブ・スペースとしてはちょっと変わった構造で、パティオのような中庭がある。ビデオ撮影を終わってウェインとそこに降りていくと、バンドのメンバーや関係者が庭に並べたテーブルでビールを飲みながらくつろいでいた。ウェインの姿を見ると待っていた若いファンが集まってくる。彼は終始にこやかにサインをしたり話したりしていた。マーカスやジムとも話す機会があったが、そろって友達にしたいような、ものすごくいい奴なのである。ロック・ミュージシャンがこんなにいい奴でいいのか?と思うくらい気持ちのいい青年たちなのだった。 ジムはバンドで生計を立てる前は中古レコード屋の店員をしていたのだ。ヘンリー・ロリンズと初めて出会ったのもそこだったという。マーカスはフジロックで来日した際、西新宿の中古レコード屋エリアを訪れる機会があったらしく、欲しいレコードをたくさん買えたと、ものすごく嬉しそうに語るのだった。
ホテルに帰るために会場入り口前の歩道で、先ほどのヒッピー青年や他の客が立ち話をしているそばで呼んでもらったタクシーを待っていると、ヒスパニック系ギャングと思われる若者が、セクシーな女の子数人を乗せたすごい改造車を寄せてきて、今夜は誰が来ていたのかときいてきた。歩道にいた我々は胸を張って異口同音に答えた -- 「ウェイン・クレイマー」と。するとギャングは、「あのウェイン・クレイマーか?MC5ウェイン・クレイマーか?キック・アウト・ザ・ジャムズのウェイン・クレイマーか?!」と言う。私達がそうだよと答えると、"SHIT!!!"と叫んで彼は見るからに、心の底から残念そうなのだ。そして夫がぶら下げているビデオ・カメラに目を留めて「オマエ、それでウェイン・クレイマー、録ったんか?」と言う。夫がそうだと答えると、ギャングはニヤリと笑い、「ラッキーしたな!」と言い残して走り去った。いい夜だった。

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