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December 27, 2004

ATTの上映権を巡ってフューチャー・ナウが起こした提訴が結審した。12月17日付のメイリング・リストで下記のような短い報告が送られてきた。

フューチャー・ナウ・フィルムズとベッキー・ダーミナー(タイナー) 連邦裁で敗訴

ウェインに対する魔女狩りのようなこの提訴の状況について、過去多くの問い合わせが寄せられてきた。自作の歌に対してウェインが有する権利を剥奪し、映画上映権を獲得しようと試みたローレル・レグラー、デヴィッド・トーマス並びにベッキー・ダーミナー(タイナー)による訴訟は壊滅的な敗北を帰し、フューチャー・ナウの信用度を世界レベルでおとしめる結果に終わった。本件はDKT/MC5ワールド・ツアー中に結審した。

スミス判事の判決: 「本件を未解決で放置すべき、あるいは当該裁判所が審議を継続すべき、そのような事柄は既に存在しないと思われるので、信託受託者はこの任を解かれ拘束より放免されるものとし、本件を結審する。」要するに、フューチャー・ナウの主張は一蹴されたということである。

ウェインとマッスル・ミュージックは、あのドキュメンタリー・フィルムを完成させるために多大の時間と費用を費やした。それは利益を度外視して働いた撮影クルーや、資料映像を提供した熱心なファンや、寄付金を送った人々も同じである。我々は、製作者側が我々と交わした約束事を尊重することなくここまで蹂躙したことに深い失望を感じているが、今回正義の審判が下ったことに満足している。

April 25, 2004 デニス・トンプソンマイケル・デイビスの声明文
April 7, 2004 2004年3月31日付「デトロイト・ニュース」に記事を書いた、スーザン・ウィットオールより対訳転載の承諾を得た。

スーザン・ウィットオールによる記事

April 5, 2004

フューチャー/ナウに異変が起こっていることに気づいたのは昨年12月のことだった。日本での劇場公開に結びつくかもしれない問い合わせのことで数本のメイルを交換し合った後、突然連絡が全く途絶えたのだ。数回返事を催促してみたが回答は皆無で、自分としては諦める他なかった。何か重大な問題が発生したに違いないと思った。

今年1月になって、マイクとデニスをマネージしているスヴェンガリー音楽事務所とのメイルのやり取りの中で、フューチャー/ナウ側とメンバー側との間に問題が発生していたことが偶然判明した。"MC5*A True Testimonial" (以下 "ATT" とする)の日本上映が当面不可能だという事実を確認した。

ミック・ファレン氏がローカル紙「デトロイト・ニュース」に掲載されたATTに関する記事をメイルで送ってきたのは、それからしばらく経過した3月31日のことだった。(同じ記事は追ってフューチャー/ナウからも直接送られてきた。)5月4日にリリースが予定されていた同作品のDVD発売にウェイン・クレイマーがストップをかけた、という内容の同日付記事で、自身もこの映画のためにインタビューされたファレン氏も非常に驚き、ショックを受けていた。記事を書いたスーザン・ウィットオールに対訳掲載許可をお願いしているが、まだ返事がないので残念ながら今は日本語でここに紹介することができない。論調としてはフューチャー/ナウ側の立場で書かれており、この記事を発端にウェイン・クレイマーは轟々たる非難の渦中に投げ込まれた。

リーバイス/コマーシャリズム論争がようやく収まったと思ったら、今度はそれをさらに上回るスケールの激論がウェインのメッセージ・ボードで戦わされている。これを受けて、今年夏のワールド・ツアーのために結成されたDKT/MC5専用にオープンしたウェブサイトでメンバー3人がそれぞれステートメントを発表した。マッスル・ミュージックの許可を得て、まずウェインの声明文から対訳を掲載する。文中の「レベッカ・ダーミナー」とは、ロブ・タイナー(本姓はダーミナー)の未亡人(ベッキー)で、ロブの一家とウェインは長年確執があったことが一部では知られていたが、ATTの撮影を通じて彼女やその娘と心を通わせることができたことを心から感謝し嬉しく思うということを、ウェインは以前繰り返し書いていた。やっと修復しかけたこの一家との人間関係を、このような形でブチ壊されたウェイン・クレイマーの失意の大きさは計りがたい。フューチャー/ナウの3人とは、自分もヨーテボリ・フィルム・フェスティバルで数日間行動を共にし、とても楽しかったので、こんな問題が発生し、ここまでこじれてしまったことが本当に悲しい。

ロック・バンドをめぐる権利関係のこういうトラブルは、それこそ星の数ほど発生しているのだろうが、メンバー自身が直ちにこのような形で直接見解を発表するMC5というバンドの姿勢を、ファンは誇りに思ってよいと思う。

ウェイン・クレイマー声明文

August 3, 2003 Obon Week が近付いてきた。この夏、ATTが初めてアメリカ西海岸で上映される。ロサンジェルスのフィルム・フェスティバル "DON'T KNOCK THE ROCK FILM & MUSIC FESTIVAL" である。夏休みでこの都市を訪れる人はぜひ見て来て下さい。8月15日(金)午後7時より上映。クレジット・カードがあればチケットはオンラインで買えるので、興味がある方はお早めに。(11ドル)
詳細はこちら。

さらに同晩、ハリウッドのザ・ニッティング・ファクトリーで、フェスティバルのオープニング・パーティーがあり、ウェインがプレイする事になっているので、こちらもぜひ行って来て下さい。映画の上映が7時開始で、パーティーの開始は8時だけれど、ウェインのステージには間に合うようにスケジュールされていると思う。surprise guests とあります。オールナイトで20ドル。
The Knitting Factory(イベント・タイトルをクリック)

April 5, 2003 ゴールデン・ウィークが近付いてきた。新たにサン・フランシスコ、ニューヨーク、メルボルンのフィルムフェスティバルでATT が上映されるので、この時期これらの都市を訪れる人は是非観てきて下さい。詳細はこちら。
February 15, 2003 ヨーテボリ・フィルム・フェスティバル・レポート。
January 13, 2003 ヨーテボリ・フィルム・フェスティバルの情報。