終了後、バックステージに入るカーテンの前で待っているとウェインのマネージャー、マーガレットに出くわす。「キャー!マーガレット!」「キャーッ、ユキコ!」と抱き合い、バックステージに入れてもらった。入るとすぐ細い通路の目の前にデイブ・ヴァニアンが立っている。写真を撮りたかったけれど、その少し奥でウェインが他の人と話している。マーガレットが「ウェイン、ユキコだよ!」と言うとこっちを見て「来たね!」とがっちり抱き締められた。ちょっと立ち話してから、さらに奥に進み(といっても1メートルくらい)角のところにレミーが座ってホーン・セクションのバジー・ジョーンズと話しているのを見て、やっぱり写真が撮りたかったけれど、その隣にマイクが座って休んでる!あたふたと持ってきたルミナリオスのCD2枚を取り出してサインをもらう。よく聞き取れなかったけれど、なぜか彼は私の事を知っていたのである。ルミナリオスを既に脱退したと聞いて少し驚く。写真を撮りたかったけれど、そのすぐ奥でデニスが休んでる!急いでニュー・レイスのCDやシークレッツの7インチを出してサインをもらう。シークレッツを出すと、永年のガールフレンド、パトリスと一緒にさすがに「オオーッ」という感じだった。これを持ってるファンは少ない。サインもらい組は他にもいて、極端に狭い細長いバックステージはごった返している。混乱の中気がつくとすぐ後ろにニッケがいて、写真を撮りたかったけれど「サインペン貸してくれる?」と言われ撮りそびれる。何だか気安い感じの人なので、「ゴーセンバーグのスティッキー・フィンガーズでDJやったよね」と言うと、向こうも「えっ」と言って「あの映画見たの?」ときかれたので「そのために行ったのよ」と答えるとガッツ・ポーズをするからこちらも同じMC5ファンの笑顔を返したのであった。
このように数回の写真撮りそびれを繰り返し、あれだけ名高い(?)ロッカー達と狭い空間にかなりの時間いっしょにいたのに、1枚も写真がないというテイタラクでバックステージを後にした。でもこの時は興奮しているからそんなこと気が付かないのである。そろそろ帰ろうかという時、またニッケが出てきて、なんだかすっかりMC5ファン友達という感じで向こうも親近感を持ったのか、ひとしきり世間話をし、彼のギターの番までさせられて最後はさすがに写真を撮った。(フューチャー・ナウのMC5キャップがカワイイ)とてもイイ奴で、ヘラコプターズを真剣に聴いたことはないけれど、今度CDでも買おうかなという気になる。
帰りがけに例の3人組に再びインタビューされ、階段の所で撮影していたらレミーが帰るために階段を昇ってきた。バックステージでは一言も話せなかったから、この時すれ違いざまに「レミー!」と声を掛け「あなたが歌ったの、すばらしかったです!」と言うと. . . ナント彼は私の右手を取り、その甲に接吻して去ったのであった。今回のロンドン訪問、クライマックスはこれだったかもしれない。

2003年3月13日 MC5再結成公演 ライブ・レポート完

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