Motorc City Rebels (2008) Landmark
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2008年6月イギリスのランドーマークからリリースされた2枚組編集盤で、その目玉は何と言ってもDisc 1収録のリマスターされた「キック・アウト・ザ・ジャムズ」と、Disc 2のレミーが歌う「シスター・アン」だろう。2009年12月にワーナーから公式アルバム3枚がリマスター/紙ジャケ仕様で発売されるまで、CDリマスター版KOTJはこのMotor City Rebels だけ。レミーのシスター・アンは2003年ロンドンの100クラブで行われたDKT/MC5再結成イベントにゲスト出演した時の録音で、ここを除けばボックス・セット及びDVD "Sonic Revolution" に収録されているのみ。その他にも稀少なトラックが多く、ボックス・セットを持っていなければ買う価値はあると思う。また、MC5の元メンバーであるマイク・デイビスとデニス・トンプソンが各曲ごとに寄せているエピソードも面白い。(リスト中のトラック名をクリックすると表示されます。MD=マイク・デイビス/DT=デニス・トンプソン)

DISC 1
  1. Kick Out The Jams
  2. Shakin' Street*
  3. The American Ruse*
  4. Skunk (Sonically Speaking)*
  5. Tutti Frutti*
  6. Poison*
  7. Gotta Keep Moving*
  8. Tonight*
  9. Sister Anne*
  10. Future/Now*
  11. Gold*
  12. I Can Only Give You Everything*
*: Also on Babes In Arms
Out-takes/alternate mix from Back In The USA and High Time

トラック1を除き全てBabes In Arms 収録のトラックと同一で、赤字は全てBack In The USA と High Time レコーディングからのレアなアウトテイクやミックス違いである。(ボックス・セットには収録されている。)
トラック1はリマスターされたKOTJ。2009年12月9日ワーナーから公式アルバム3枚が紙ジャケで再発される前は、リマスター・バージョンはここに存在しているだけだった。2曲目のフレッドが歌うShakin' Street のアコースティック・バージョンは、
ここを除くとBabes in Arms とボックスに収録されているだけ。4曲目Skunk はアルバム収録バージョンよりずっとワイルドでいい。ロックの域を越えたこの異様な高揚感はKOTJ に匹敵する不滅の名曲だと思う。トラック9Sister Anne のベースをかねがねロックンロールで最もクールなベース・ラインのひとつと考えていたのだが、マイケルの解説を読んでフレッドのアドバイスだったのだと納得。しかもそれはイエスのクリス・スクワイアのベースだったのだ!11のGold もやはりBabes In Arms と ボックスにしか入っていない。MC5が4枚目のアルバムをリリースしていたら、どんなにかクリエイティブで進化したロックを聴かせてくれただろうかと、Skunk と同じくこの Gold を聴くといつも思いを馳せるのである。

DISC 2
  1. One Of The Guys*
  2. I Just Don't Know*
  3. Lookint At You
  4. Black To Comm*
  5. I Don't Mind*
  6. High School
  7. Come Together
  8. Baby Please Don't Go*
  9. I'm A Man*
  10. Look What You've Done Done*
  11. Rocket Reducer No. 62 (Rama Lama Fa Fa Fa)
  12. Ramblin' Rose
  13. Sister Anne **
*: Also on '66 Breakout!
**: Live with Lemmy at the 100 Club 2003

収録されている13トラックのうち、*マークの7曲が '66 Breakout! から。トラック3のLooking At You は1968年にA-Squareのシングル盤のために録音されたオリジナル・スタジオ・バージョンで、他CDではThunder Exprewss, Vintage Years及び ボックスにしか入っていない。ファズ・ギターの最高峰。6の High School はインスト・バージョンで、1969年7月にデトロイトのGMスタジオで行なわれた Back In The USA レコーディングからのアウトテイクであり、ここ以外ではAmerican Ruse とボックス収録のみ。7の Come Together は1968年6月スターギスの音源で、Starship の他 Black To Comm, Motor City Is Burning, Greatest Hits Live,そしてもちろんボックスにも収録されている。11の Rama Lama Fa Fa Fa は、1968年10月30・31日にグランディで行なわれたアルバム「キック・アウト・ザ・ジャムズ」のライブレコーディングのうち、採用されたなかった31日のバージョンで、ここ以外には Human Being Lawnmore とボックスにしか入っていない。ちなみに"Rocket Reducer No. 62"というのは、マイクのコメントでわかるように、当時メンバーとその友達が吸っていた接着剤につけたニック・ネームである。12の Ramblin' Rose はボックスを始め他5CDに収録されている。

CD最後を飾るトラックはレミー大将が歌うシスター・アン。レミーはMC5をとてもリスペクトしている人で、ここでもステージを降りる時オーディエンスにこう言っている:

「オイ、オマエら!言っとくけどMC5がいなけりゃモーターヘッドはねェぞ!ダムドもエミネムもだ!全部ここにいるこいつらが始めたんだ!わかってるか?!」

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