MC5、ザ・ダムド、ポリス、ブロンディ、ガンズ・エンド・ローゼズが集結という、豪勢なラインアップで制作された当アルバム。ボーカルは、ウェインとブライアン・ジェイムスが交代で担当している。歌詞がついていないので今一つおぼつかない部分もあるが、こういうメンバーのこのような作品における歌詞の重要性は高いと思う。(ウェインとジェイムスが全てのソングライティングを担当した。)渋く枯れ、しかし今なお燃えるヴェテラン・ロッカーの叫びを聞け。
2.Christianaは、実在のCNN女性レポーター、クリスチアナ・アマンパーへのオマージュ。アマンパーは、ジャーナリストとして数々の賞を受賞した戦地レポーターである。戦場となった世界各地の国名・地名を折り込み、地理的広がりとストーリーを持った内容が面白い、チャック・ベリーの時事解説版である。4.Prisoner Of Hope :これが50歳をとっくに越えたロッカーの叫び声と思うと嬉しくなる。6.Czar of Poisonville この終末的サウンドは圧倒的。「ブレード・ランナー」のサウンド・トラックそのもの。ウェインは最近テクノとデジタル・サウンドを駆使した曲を実験的に創作しているとクレイマー・レポートにもあった。
この Mad For The Racket というプロジェクトに関しては、クレイマー・レポートに詳しいので、そちらを読んで欲しい。イギリスのトラック・レコードによるリリースはいわばテスト・マーケットであり、初回限定2000枚がプレスされ英国及びヨーロッパでに配給されただけだったが、大きな反響があったのを受けて、アメリカで2001年10月リリース。(右はイギリス盤のジャケット)日本でもアメリカ盤の輸入盤が販売されているのを渋谷HMVで見た。また、アマゾンの日本サイトからも購入できる。
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