ブラザーズ・エンド・シスターズ
みんな「MC5の映画」を観に集まったのだ
柔らかな連帯感が漂う

暗闇にきらめくスパンコール
オレンジ色の炎に煙るデトロイト市街
ロブ・タイナーの眼は 泣き腫らしたように濡れて赤く
シンクレアの声は 闇の底から響いた
「彼らが僕を雇ったんだ」と語るジョン・ランドゥーは
涙を浮かべていたと思う

数十年の歳月を経て
ひとつのロック・バンドが
ロックのひとつの時代が
映像と音で蘇り 昇華し
消えていった

決してセンチメンタルではない
モーター・シティー・ロックンロール魂の物語
キック・アウト・ザ・ジャムズ マザー・ファッカー!

「MC5:実証」上映のレビューを掲載する。

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北欧の港町ヨーテボリ
粉雪が舞う木曜の晩
街角の映画館の重い扉を押し開けると
眼の前のバーには明るく温かい灯がともり
人々が談笑していた