遥か昔
獣の腹の中は ぬくぬくと白く温かかった
ハンバーガーばかり喰って 必死で女の子を追い回し
デカいアメ車が 街路に君臨し
あの遥か昔
何かデカいことやってやると 夢想してた
列に並んで タイムカードを押す人生ではなく
企業という店で 魂を売られるのではなく
遥か昔
ずっと昔
シボレーを乗り回して 計画を練った
ロックンロールで世界を征服してやる
つまらないことで 腹が痛くなるほど笑い転げ
俺達はオヤジになる前に 死んでやると
遥か昔
LSDで回る頭で コルトレーンを聴き
親を批判し サツを怒らせた
銃とギター ラウドで無敵の この２つの道具で
遥か昔
ずっと昔
FBI のフーバーの奴 ビビったのさ
ホワイト・パンサーが
ブラック・レザーとM1ライフルで身を固め
マリファナを手に スローガンを叫んだから
あの時代に逆戻りしたいわけじゃないが
遥か昔
俺達は正義を為し 誰にも止められなかった
あの 遥か昔
だからこの歌を 額に汗して金を稼ぐ
全ての労働者に捧げる
俺の同志 全てのブルー・カラーに捧げる
港の荷役夫に
建設作業員に 配管工に
工場労働者に 全米自動車産業労働者に
郵便配達夫に 市の清掃作業員に
タクシー運転手に バーテンに ウェイトレスに
国家公務員と 地方公務員に
飲食産業労働者に 庭師に
日雇い労務者に 旋盤工に
自動車整備士に 保母に
ミュージシャンに 道路作業員に
あんたたちは この地球の塩
愛してる あんたたちこそが
大物なんだ