警告文は太く黒々と　誰の目にも明らかに
壁いちめんに這い回る
充血した欲望が　修羅のはじまり
堕ちる前には　誇りもあった
運命の炎は投げ放たれ
刻一刻と歴史を喰っていく
お前と俺　己を鎖で繋いだのさ
その火柱に


サツの手にはショット・ガン
海兵隊は催涙ガス
警官に捕まった浮浪者が叫ぶ
クソッタレ
政治家とは嘘つきの別名
たったひとつの真実は　火炎の柱の輝きに


宝石店から立ち上る
平地から立ち上る
酒店から立ち上る
痛みから
憤怒から
沼地から
ロサンジェルスから立ち上る
巨大な火柱


ホーム・コメディじゃ救われない
黒人レイプ魔　ウィリー・ホートンはわかってる
薔薇の聖女テレサが　トップレス・バーで踊ってるぜ
スポーツ・ヒーローなんか　信用できない
バリケードを築いて闘わないなら
エディ・マーフィーは豪勢な昼飯を喰ってるし
そばじゃナチ戦犯が　ひっそりと物陰に
殺戮現場の頭上高く　
欲望さえ持たない　冷たい眼が空を見上げる
そしてお前と俺は　うっとりと陶然と　惹き寄せられていく
サンフランシスコの火柱に

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