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ウェインがMP3配信会社とのタイアップという形でレーベル第1弾を発表したのは、音楽作品をディストリビュートする新しいアプローチとしてのインターネットに着目したからであり、その背景には、メジャー・レコード会社に対して彼が昔から抱いている極めて根強い不信感がある。MC5時代から彼がレコード業界から受けた仕打ちと欺瞞を思えば無理からぬことであって、インタビューなどでもこのエリアに話が及ぶと、一貫してアレルギー反応にも似た強いメジャー批判を展開する。 赤字で示したのが、ウェインがプロデュースしたトラック。彼のかねてよりの交友関係を通じて集めたと思われる布陣は、ディー・ディー・ラモーン、リチャード・ヘル、ジミー・ゼロ(レズビアン・メーカー)など70年代を代表するパンク・アイコン達、ヘンリー・ロリンズのバック・バンドであるマザー・スーぺリアーやクイッキーなどの若手パンク・バンド、さらにはぺル・ウブ、デヴィッド・ウォズといったアーティストも配して多彩なサウンドが楽しめる。MC5とウェインを尊敬して止まないマッド・ハニーも新曲で参加、ウェインはベースを弾いている。「夢が現実となった瞬間」と、マーク・アームは語った。ライナー・ノーツもウェイン自身が書いている。 日本では MSI のディストリビュートにより売られている。CDショップでは「パンク・オムニバス」のコーナーに置かれている場合がほとんどのようなので、興味がある人はそのあたりをチェックして欲しい。 |
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