Gang War (1990) De Milo Records
DM00003-1

Side One: Live at Max's Kansas City, May 1980

  1. London Boys (Thunders)
  2. I'd Much Rather Be with the Boys (Richards/Oldham)
  3. Endless Party (Johansen/Thunders)
  4. Just Because I'm White (Jimmy Reed)
  5. Like a Rolling Stone (Dylan)

Side Two: Studio recording

  1. Crime of the Century (Thunders/Kramer)
  2. M.I.A. (Thunders)
  3. Untitled Instrumental (Kramer)
  4. Untitled Instrumental (Kramer)
  5. Untitled Instrumental (Kramer)
  6. Gypsy (Thunders)
  7. Hey Thanks (Kramer)
数年前まではタワーなどの量販店でCDで売られているのをよく目にしたが、今は廃盤になっているようでまず見かけなくなった。スタジオ録音中、3、4、5のインストは明確にウェイン・クレイマーとクレジットされているが、実はウェインは全く関与していないそうで、この3トラックが自分名義になっていることに対し、「仮に俺にファンってものがいるとして、あれを聴いたらみんな俺を見捨てる」と、彼がずいぶん怒って語っているのを読んだことがある。ライブの音質は良くないが、聴く価値は十分にある。特にディランのカバー、ライク・ア・ローリング・ストーンは本当に素晴らしい。この曲のカバーはそれこそ数えきれないほど存在すると思うけれど、これはその中でも現存する最もヨレヨレのカバーだろう。にもかかわらず、ジョニー・サンダースとウェイン・クレイマーという卓越した2人のギタリストが「ライク・ア・ローリング・ストーン」と大合唱するのを聴く時、それは短期間で燃え尽きたこのギャング・ウォーというバンド、そして今は亡きサンダースが残した0.01カラットのダイヤモンドのきらめきであり、ジョニーのファンは涙してしまうかもしれない感動の記録である。