Live at the Grande Ballroom
1968 (2007)
Get Back
GET139CD
  1. Brother J.C. Intro
  2. Motor City is Burning (Smith)
  3. I Believe to My Soul (Charles)
  4. Rocket Reducer No. 62 (Rama Lama Fa Fa Fa) (MC5)
  5. I'm Mad Like Eldridge Cleaver (MC5)
  6. Ice Pick Slim (MC5)
  7. Black to Comm (MC5)
One of the two CD reissues of MC5 by Get Back in 2007. Exactly the same as Disc 4 of Purity Accuracy. The tracks 2 and 4 were recorded at the KOTJ recording on Oct. 30 and 31 in 1968, but are different versions from the ones included in the album.

ゲット・バックが2007年に同時リリースした2枚のMC5編終盤CD の1枚。同じタイトル (Live at the Grande Ballroom 1968) で2005年にリリースしたLP2枚組をCD1枚にまとめたもので、LPではトラック1〜5までを1枚目に、6〜7を2枚目に収録しているようだ。で、内容はと言うと…。

ジャケットの記載を読まずにiTunesに入れたとたん、アルバム名の欄に"Purity Accuracy (Disc 4 - Live At The Grande Ballroom)" と表示されたので、出所が知れた。トラックの並びを含め全てイージー・アクションがリリースしたボックス・セットのディスク4と全く同一である。ジャケットを見れば "Licensed from Easy Action Recordings Ltd." と書いてあった。ボックスを買っていないなら買っても損はない内容である。1968年と言えばファイブが最も強い連帯感で結ばれていた頃であり、この時期に本拠地グランディで行ったライブがひとつにまとまって聴けるのはいい。トラック5と6はそれぞれ延々18分以上に及ぶ混沌としたジャムである。ここに収録されているMotor City …とRama Lama は、アルバム Kick Out The Jams を録音した68年10月30/31日の録音のうち、採用されなかった方のバージョンで、Motor City …は個人的にはこっちの方がウェインのギター・ソロが汚れた感じで好きである。
これを書いている2007年8月の暑さは過激だった。およそ60人の人々が熱波の中で命を落とした。そんな猛暑の中で爆音で聴いてこそ、ここに記録されたサウンドは迫力を帯びて真に迫る。Motor City と I Believe To My Soul のカッコよさ、クレイマーのソロに鳥肌を立てるがよろしい。夏期にはアメリカ南部や日本と同じように高温多湿になる工業都市デトロイト。そこに生まれた5人の若者が奏でるこのじっとりと汗ばんだブルースからは、メイオールだろうがクラプトンだろうが、多くのイギリスのバンドが決して到達し得なかったアメリカのブルースの汗と脂と煤煙に汚れた精髄が伝わってくる。